Takuro Koga

12thコラム:次は、君の番だぞ。

〜 It's your turn! 〜

2017年11月15日 更新
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日本が2018年のサッカー ロシアW杯への出場を決めた。

日本中が熱狂し、 浅野や井手口という、若い世代の躍動と活躍に身震いがした夜、 僕は23:30に家を出て、焼き鳥屋へ向かった。

実はこの日、くしくも同じオーストラリアから来日中の、 スモールフライワインズのウェイン氏を招いてのメーカーズイベントが、 winyでもお馴染みの、ワイン食堂トキワで行われていたのだ。

そのイベントのアフターパーティーに呼ばれていたので、 24:00に会場の焼き鳥屋へ駆けつけたのである。

ウェインさんは30haのブドウ畑でビオディナミを実践する、グレートファーマー。 収穫期になると、彼のもとへいろんなワインメーカーがブドウを買いにくるらしい。 気さくなおじさんで、僕はすっかり彼のファンになった。

ところで、今回の来日プロモーションで、 ウェイン氏と一緒に来熊していたのが、中野雄揮氏。

普段はスモールフライワインズのブドウ畑で働きながら、 自身で醸造も担当するレーベル、九能ワインズを立ち上げ、 日本やオーストラリアでワインを造っている、フライングワインメーカーの中野氏。

SNSで少し前から知っていたが、実際に会うのは初めてだ。

固い握手を交わし、ビールを飲みながらお互いの紹介していたのだが、 年齢を聞いてビックリした。僕より10歳以上若い、まだ20代だったのだ。
ワイナリーで働き始めたのも約2年前かららしいが、 その姿は実に自信に満ち溢れていた。 少なくとも、自分のスタイルが既にあった。

突然ものすごい人物が現れたぞ、と思った。 彼は、20代半ばくらいで、海外のワイナリーへと渡ったのだ。 おいおい、まるでサッカー選手みたいじゃないか。

一昔前では考えられなかったと思う。

僕は焼き鳥屋でいつになく興奮していた。

別に海外へ行くことが最善とは思わないが、 こうして面白い若手がどんどん出てくる業界は、きっと伸びるはず。 こんなに喜ばしいことはない。

中野さんみたいに、若い世代がワインを好きになってくれ、 ワインに関わる仕事に携わりたいと思ってくれたらとても嬉しい。

次は、君の番だぞ。
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2017年9月5日
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Takuro Koga Takuro Koga

‘09年5月、東京・幡ヶ谷でヴァンナチュールと日本ワインを軸にしたワインバーKinasseをOPEN。 ‘16年3月、地元熊本へ戻り、現在はワインショップQuruto店主。ブドウ栽培・醸造、共に見習い。