Shinsuke Yonezawa

11thコラム:夏の終わりのワイン、人、場所のシンクロニシティ

~ Synchronicity of late summer wine, people and place ~

2017年8月25日 更新
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未明にラジオからカエターノ・ヴェローゾとガル・コスタの'67年の1stアルバム “ ドミンゴ ” の一曲目コラソン・ヴァガブンドが流れる。
この世界一暗いボサノヴァのアルバムは夏が退廃する終末感漂う夜にぴったりだ。
http://youtu.be/nGOy1REx9sY


この八月にジェーン・バーキンが来日するのを今日知人のSNSで知った。ゲンスブールの曲を演るようだ。なんと中島ノブユキがゲンスブールの曲をシンフォニーアレンジする。
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そして、たまたま今日届いた極上レンズ豆に添えられた裏にメッセージの入ったポストカードはこれだ。
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レンズ豆はまだ試食してないのだが、これ一枚で心をギュンと掴まれたのは隠せない。

確信犯なのか?


そして夕方に先日注文していた「ハイアーマガジン」がやっと届いていたのだが、これも編集長 ハルの直筆のメッセージが貼り付けてあったのだ。
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http://beinspiredglobal.com/haru-higher-interview

こちらもマガジンは未だ読んでいないにも関わらず心をキュンと躍らせたのは白状する。


みんな確信犯だよね?


俺はミーハーなのか⁈



おそらく近いうちにこの2人の女性とは会う機会が来る、と思う。


。。。


このあいだもこのようなことがあった。
東京から盆帰省中にいつも訪れてくれるワインサイトダンディが、次はボーペイサージュの白を飲みたいと希望を言ってきた時に
白はもうないですね〜、と言ってしまったのだ。
なぜか頭の中からシャルドネが消えてクラハラ・アクアやニュアージュのみが浮かび上がっていたのだ。
そう、この二つは少し前に買いそびれて以前に買ったものももうほとんどなかったのだ。
近い日の満月パブにじつは2010年のクラハラをすでに出す用意をしていた。
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これは店を閉めてからその日届いたボーペイサージュからの封書を開けて理由というか、何か引っぱられていたものがわかった。
それはクラハラのその二つのリリースの案内だったのだ。

シャルドネの存在が頭から消えるほどの理由はこの案内状のオーラの強さだったのだろうか?



そしてダンディの希望のために用意した2012年のシャルドネを開けた夜。
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最近ナジャで話題に上る神戸から八ヶ岳の麓に移転したお好み焼き店の話を、ダンディからしてきた。
じつはボーペイサージュが近く、岡本さんも姿を見せるというその店主の店は、垂水でやっていた時に行きたい願望はあれど行けずじまいだったのだ。
この8月頭にフェアが神戸の店であったのだが、気づいた時にはすでに満席だった。

帰省の時には必ず寄ってくれる東京の台湾づいてる女性編集者が、カウンター越しに話し出した長野の自然栽培の農家の話からは、フェアをやった店のオーナーの話が出てきた。

繋がってゆく。

こちらも最近気になる存在なのだ。
今年、丹波篠山の山の方で石窯フードの店を立ち上げた。
そこに神戸の4店舗目計画中で大躍進のイタリアンの若オーナーがふらり現れ盛り上がる。

そもそもこの八ヶ岳のことや篠山の店や、そのオーナーの神戸の店のことを教えてくれたのは最近足繁く通ってくれる神戸の鋭敏マッドDoktorだ。
この人とも特に春くらいからシンクロニシティが激しい。

ふらりと同年代の古い友人エディターのSNSから流れてきたのは八ヶ岳高原音楽堂の素晴らしい建築写真。武満徹が音響アドバイザーを務めたらしい。
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※写真の使用許可の連絡をしているとなんとまあ、まだまだシンクロする素敵な行事が!
近々お知らせできるかと。

もう気持ちはどんどん八ヶ岳麓に行くわけで。

そして今週初来店された人生の先輩客からはボーペイサージュください、とオーダーがあった。なぜか?と伺うと八ヶ岳麓の清里のレストランで、ある尊敬する深いワイン愛好家の方の会で感動した!、とおっしゃる。ナチュラルワインや日本ワイン好きからの流れの方ではなかったのです。

音楽にも造詣が深いその、今は故人になられた愛好家の方の話になり、極みのお薦めはホルショフスキーの97歳でのカーネギーホールのショパンだと言う。(レーザーディスクでしか音源がないらしい)
https://m.youtube.com/watch?v=OsgPeG9y65s
※ホルショフスキーを調べると、なんとあの偉大なるチェリスト、カザルスの盟友なのである。(有名な'71年の国連でのスピーチ後の “鳥の歌” や'61年のケネディ大統領に招待されたホワイトハウスコンサートも伴奏は彼なのだ。)


そこから少しspiritualな話になっていった。



というようなお盆前後から夏の終わりの弔いか、終わりなき繋がりをみせる「人と場所と音の交錯」。
他にもどんどん扉が開いてバロックの様相を呈してくるのだが、益々話がまとまらないので今回はこの辺で。


さよなら。
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尼崎、塚口にある尼崎最古のワインバー・ナジャのオーナー/シェフ/ソムリエ/DJ。